〜止まった時計〜



 高校時代の親友と三人で、色違いのおそろいの時計を買いました。
 帰宅後、これを見た父が「可愛いじゃないか」と眺めていて、ふと気づいてしまったのです。
「これ、止まっとるやないか」
 え。買ったばかりなのに、電池切れ?
 保証書をみると、「購入後すぐの電池寿命切れに関しては、保証の対象外です」とある。
 実は、この時計の裏側は、親友二人による落書きだらけ。
 電池かえにいくのやだなあ。はー。
 しかし、「電池が切れたまま放っておくと、壊れる可能性があります」とある。
それは困る。
 翌日、電池交換に出した。
 その結果、電池切れではなく、壊れていることが判明。
「分解掃除するのに五千円かかりますが」
 そういった店員も苦笑い。そりゃそうだ。こんなおもちゃみたいな時計に五千円もかけて、治るかどうかにかけてみるヤツもいないだろう。
「わかりました」
 当然、分解掃除しなかったさ。
 切ない。

 おそろいの記念品がいきなり止まっていて、裏の恥ずかしい落書きをみてみぬ振りして時計屋に電池交換依頼したら、壊れていたときたよ。
 笑いがこみあげてきた。
 母と買い物中、思い出し笑い。
「笑うのやめなさいよ」
「だって、いきなり壊れてたんだよ。グフフ」
「壊れてるのは、アンタだよ」

 いきなり止まってるなんて、呪いかしら。しくしく。

(04/03/09)

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